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学園のあゆみ

どうして「あすなろ」はつくられたか

どんな知的障がいの子でも、決して侵されてはならぬ人格があります。
小さければ小さい魂ほどに、たとえどんな小さな傷すら、
それは大きな痛みとなってその魂を苦しめるのではないでしょうか。

本来人間は、純なる魂をもった命としてこの世に生をうけるのですが、その魂が歪められるのも、
人間相互がもたらすものではないでしょうか。
現実に、この子らに対するあつかいは、社会にあってはなおのこと、家庭にあっても、
決していつも平等であるとは言えないのです。能力が低いということは生存競争の社会にあっては、致命的な欠陥であります。
いつも小言を言われたり、叱られていたり、いじめられたのでは自信がなくなるどころか、
暗い劣等感をあたえたり、性格すらゆがめてしまうのです。
どんな知的障がいの子でも、とりまく環境がその力を阻まなければ、強く生きていこうとする力が溢れているのです。

あすなろ学園は、こうした複雑な環境に生きていこうとしている知的障がいの子らに対して、彼らが周囲に気兼ねなく自由にのびのびと自分の力を発揮していけるように、学校という限られた時間での教育ではなく24時間子供と指導員が生活を共にする中で、この子供たちに対する教育を行おうと、昭和32年4月に、全寮制としては初めての養護学校として、創設者大友淑江の自宅を開放し、私財を投じて開設されました。

一途に
この道を歩いてこられたのには
大きな神様の導きがあります。
障がいのある子どもたちの
慈しみ合う心に
支えられて
きました。

大友淑江
昭和五十一年五月吉日

沿 革

  • 昭和30年代 〜

    昭和32年 4月15日
    設置者大友淑江により、福岡県田川郡大任村(現、町)に 15 名の知的障害児童を預かり私塾を開設する。
    昭和32年 7月 3日
    養護学校設立認可を受け、小学部、中学部を設置。定員30名で、秋田・東京・大阪・熊本等の遠方者を含め全寮制のあすなろ学園養護学校として開校する。寮を設けて24時間の生活教育を一環とするのは全国で初めての学校であった。
    昭和32年 9月 3日
    学校設置地域が、筑豊炭田の地盤沈下等の鉱害のために、園舎陥没の危険が発生したため、寺院の本堂、海水場の冬季使用されない臨海学校、宗教団体の建物等を借りながら、約 8 ケ月間に亘り転居を繰返す流浪の期間を経る。
    昭和33年 4月 5日
    小倉市大字高津尾(現、北九州市小倉南区)に所在する小倉南高等学校中谷分校廃校跡地を買収し流浪が終着する。児童3名、職員2名で再出発となる。
    昭和39年 8月 1日
    早稲田大学奉仕団と国際フレンドワークキャンプ福岡委員会の学生を中心とした1ヶ月の奉仕活動により、学園への取付け道路が開通する。
  • 昭和40年代 〜

    昭和40年 7月20日
    「愛のブロック運動」の募金により、国際フレンドワークキャンプ福岡委員会の大学生の長期宿泊奉仕活動により、園庭整備、便所改築等がなされる。
    昭和40年 9月10日
    地元、東洋メタル株式会社の重機奉仕により運動場が開墾開場される。
    昭和41年 5月10日
    第1回運動会を新運動場にて開催する。
    昭和41年10月10日
    後援会の援助により初の修学旅行(阿蘇・熊本・天草方面)を実施する。
    昭和42年 4月 1日
    北九州13ライオンズクラブの協力事業で男子居住棟(木造平屋、99 ㎡)が寄贈される。
    昭和42年 4月31日
    小倉ライオンズクラブ創立3周年記念事業として、自家水用の井戸ボーリング工事が寄贈され、毎時 2.4 トンの湧水を確保、水不足が解消される。
    昭和42年 5月31日
    私学経営の経済的基盤となる学費・寮費等の未納者の増大により、経営が行き詰まり閉校に至る。
    昭和42年 6月 1日
    私学時代の各種の寄付寄贈による基本財産の蓄積がなされたため、社会福祉法人の認可を受け、「社会福祉法人あすなろ学園知的障害児施設あすなろ学園(定員30名)」として開設する。児童は地元の長行小学校・菅生中学校養護学級に通学することになる。
    昭和43年 6月 1日
    あすなろ学園父母の会が発足する。
    昭和46年12月25日
    日本自転車振興会の補助事業により、新園舎(鉄骨3階建、903 ㎡)が落成する。同時に定員53名に増員する。
    昭和47年 7月25日
    大雨のため学園登り口の道路が決壊し3ヶ月間通行が困難になる。中央競馬会の補助事業により改修する。
    昭和47年 9月 1日
    北九州市立小倉南養護学校に通学を開始する。
    昭和47年12月 1日
    第一回芸能祭を開催する。
    昭和49年 7月 1日
    九州自動車道の小倉南インターチェンジ用地となり、日本道路公団と学園の移転補償契約を締結する。
  • 昭和50年代 〜

    昭和50年12月 9日
    児童施設「あすなろ学園」は、園舎(鉄骨一部3階建、1,199 ㎡)を小倉南区新道寺1100番地に移転し、落成式をする。
    昭和51年 5月 1日
    作業棟Aプレハブ造・76㎡(谷伍平・元北九州市長寄贈)、作業棟Bプレハブ造・76㎡(中央競馬会寄贈)の2棟完成する。
    昭和51年 9月 1日
    日本自転車振興会補助事業により、知的障害者更生施設「母原更生センター」(鉄骨3階建、1319 ㎡)が落成し、定員57名で開設する。
    昭和54年 5月 1日
    隣地の市有地2,899㎡の借地契約をし、農耕実習地とする。
    昭和55年10月 1日
    ベルマーク運動 100 万点突破で教育設備助成会より表彰される。
    昭和55年11月 3日
    第一回スペシャルオリンピック九州地区大会(福岡市・平和台競技場)に参加する。
    昭和57年 5月 1日
    父母の会有志(30名)による「母原会」が発足し、第二更生施設(高齢者対策施設)の資金積み立てを始める。
    昭和59年 1月31日
    日本自転車振興会の補助事業により、成人施設の木工棟(鉄骨2階建、326㎡)を新築する。
  • 昭和60年代 〜

    昭和60年 5月20日
    夕刊フクニチ新聞厚生事業団より、マイクロバスの寄贈を受ける。
    昭和61年12月10日
    小倉南ライオンズクラブ寄贈により、学園旗を製作する。
    昭和61年12月26日
    日本自転車振興会の補助事業により、児童・成人棟合併浄化槽(150人槽)を設置する。
    昭和63年11月 1日
    成人棟利用者ご家族より隣地1,320㎡の購入資金の寄付がある。
    昭和63年11月15日
    学園創立30周年の記念式を行う。
  • 平成元年代 〜

    平成 2年10月17日
    母原会より、作業棟の寄贈がある。
    平成 4年10月 6日
    母原会より、隣地363.63㎡の購入資金の寄付がある。
    平成 4年10月16日
    日本自転車振興会の補助事業により、成人棟にスプリンクラーを設置する。
    平成 5年 8月21日
    北九州市の障害者施設入所者全員対象の、タイムカプセルを本園に埋設する。「タイムカプセル20世紀号(西暦2013年開封)」
    平成 6年 2月27日
    児童・成人施設合同芸能祭が終焉する(約25年間開催)。
    平成 6年 8月12日
    歴代の学園退職職員による「第一回職員ОB会」を開催する。
    平成 7年 1月31日
    学園創始者 大友淑江理事長逝去(82 歳)、学園葬にて送別する。
    平成 7年 9月 9日
    スぺシャルオリンピック日本の第一回(熊本)全国大会に代表選手が参加する。
    平成 7年10月 1日
    北九州市主催、「第一回こころのふれあいコンサート」に全員で参加する。
    平成 8年 1月30日
    児童棟スプリンクラーを設置する。
    平成 9年 3月23日
    第一回就職児・者ОB会を開催する。
    平成 9年 8月25日
    児童・成人棟の防災設備を新機材へ全面改修する。
    平成 9年11月16日
    北九州市に於いて開催された、第一回全国知的障害者マラソン大会に代表選手が参加する。
  • 平成10年代 〜

    平成10年 3月 2日
    全電通・北九州支部労組によるマッチングギフト基金より、軽自動車1台の寄贈を受ける。
    平成11年 1月14日
    全電通・北九州支部労組によるマッチングギフト基金より、マイクロバス購入資金の一部補助金の寄付を受ける。
    平成12年 5月 1日
    全電通・北九州支部労組によるマッチングギフト基金より、普通ワゴン車1台の寄贈を受ける。
    平成13年 4月12日
    全電通・北九州支部労組によるマッチングギフト基金より、給食管理用電子計算機と大型乾燥機の寄贈を受ける。
    平成14年 3月25日
    全電通・北九州支部労組によるマッチングギフト基金より、 ITLAN設備資金の寄付を受ける。
    平成16年 4月 1日
    北九州市立門司障害者地域活動センターの運営管理を受託する。 (知的障害者入所更生施設、知的障害者通所授産施設、精神障害者通所授産施設、身体障害者デイサービス)
    平成18年10月 1日
    障害者自立支援法の一部施行に伴い、児童施設「あすなろ学園」において、施設の利用形態が「措置」と「契約」に分かれる。
    平成18年12月31日
    中央競馬馬主社会福祉財団・九州馬主協会による助成事業により、母原更生センターに調理食材料保管用倉庫(軽量鉄骨造30.71 ㎡)を竣工する。
    平成19年 1月 1日
    北九州市立門司障害者地域活動センター通所部門において、身体障害者デイサービス事業を障害者自立支援法に基づく生活介護事業へ一部移行する。
    平成19年 1月16日
    成人棟利用者ご家族より法人への遺贈寄附を受ける。
  • 平成20年代 〜

    平成21年 3月30日
    大阪府社会福祉協議会「みなみの障がい児施設助成金」の交付決定を受け、児童棟の階段手摺柵、トイレ、浴槽、木製棚などの改修工事を実施し、1階域を女性、2階域を男性と居住域を 分けると共に、職員室を2階へ移動し、1階の旧職員室をショートステイ専用の活動域とする。
    平成21年 4月 1日
    北九州市立門司障害者地域活動センター通所部門が、障害者自立支援法の新体系事業へ移行する。 (就労移行支援事業、就労継続支援事業(B型)、生活介護事業) (精神障害者通所授産施設は旧体系のまま)
    平成24年 4月 1日
    母原更生センターが、障害者自立支援法の新体系事業へ移行し、名称を「障害者支援施設 母原」と変更する。(生活介護事業・施設入所支援事業)北九州市立門司障害者地域活動センター入所部門が、障害者自立支援法の新体系事業へ移行する。(生活介護事業・施設入所支援事業)あすなろ学園の施設種別が児童福祉法の改正により「障害児入所施設」へ変更となる。
    平成25年12月 9日
    タイムカプセル20世紀号を開封する。
    平成26年11月 1日
    社会福祉施設等耐震化等整備事業により、障害児入所施設あすなろ学園の建替工事が完了する。
    平成28年 7月 1日
    共同生活援助「あいりす」を開設する。
    平成29年 1月 1日
    特定相談支援事業・障害児相談支援事業所「あすなろの杜」を開設する。

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